派遣社員の福利厚生は正社員と異なる?適用できる主な福利厚生を紹介
派遣社員として働く場合、待遇面(福利厚生)は気になるところです。そこで今回は、福利厚生は派遣社員と正社員で違いがあるのか、適用される福利厚生について解説します。
福利厚生の種類によっては、取得・加入条件などが決まっているため、就業前にチェックしておきましょう。一通り目を通せば、希望する働き方ができるのか、会社側から得られるサポートについて理解できます。
派遣社員の福利厚生は正社員と異なる?
派遣社員は、正社員と同様の福利厚生が受けられます。2020年の労働者派遣法の改正により、同一労働同一賃金を実現するための待遇改善の規程整備が、派遣会社に義務付けられました。正規・非正規問わず「待遇差が不合理にならない」という考え方です。
福利厚生の種類
福利厚生には、法定福利厚生・法定外福利厚生の2種類があります。それぞれの違いについて見ていきましょう。
- 法定福利厚生
- 法定福利厚生とは、法律で義務付けられた福利厚生です。具体的な内容は次のとおりです。
- <法定福利厚生>
・健康保険
・介護保険
・厚生年金保険
・雇用保険
・労災保険 - 上記のような社会保障制度の費用を、企業側に負担してもらえます。
- 法定外福利厚生
- 法定外福利厚生とは、法律で義務付けられていない、企業独自の福利厚生です。具体例をいくつか見ていきましょう。
- <法定外福利厚生>
・居住費用の負担
・慶弔や見舞いなどの費用負担
・社内レクリエーション
・食費の負担 - 企業ごとに異なる福利厚生が導入されているので、入社前に確認する必要があります。
派遣社員が適用できる福利厚生
派遣社員に適用される福利厚生の例を5つ解説します。各福利厚生の内容を把握して、日常生活へ活かしましょう。
- 社会保険
- 社会保険とは、病気やケガ、出産、失業等で、一定額の給付が受けられる保険制度です。「法定福利厚生」で解説した保険が含まれており、派遣社員の福利厚生として適用されます。
- 有給休暇
- 派遣会社は派遣社員に対し、法律で定められた有給休暇を与えなければなりません。所定労働時間や労働日数により付与される有給日数は異なるものの、最大20日/年の有給休暇を取得できます。
- 健康診断
- 派遣会社は、1年に1回の健康診断を派遣社員に受けさせる義務があります。深夜業に該当する場合は、半年に1回の健康診断を受けることが可能です。
- 上記のように、派遣社員は自身の健康状態を定期的にチェックできます。
- ・育休
- 派遣社員でも、以下の産休・育休を取得できます。
- <産休の期間>
・出産予定日から6週間前(双子以上の場合は14週間前)
・出産翌日から8週間
※出典:厚生労働省 育児休業や介護休業をすることができる有期雇用労働者について - <育休の期間>
・育休:女性は産休後、男性は産後、子どもが1歳を迎えるまでの期間
・産後パパ育休:出生後、8週間以内に4週間まで取得可能
※出典:厚生労働省 育児休業や介護休業をすることができる有期雇用労働者について
- 介護休業
- 派遣社員は、通算93日の介護休業を取得できます。上限3回まで分割できるので、家庭の状況に合わせて取得しましょう。
キャリアリンクの福利厚生と加入のための条件
キャリアリンクの福利厚生と加入条件は次のとおりです。
<社会保険の加入条件>
・1週間の所定労働時間(契約時間)が20時間以上
・ 1ヶ月の月額賃金(契約時間×時給単価)が88,000円以上
・ 2ヵ月を超える雇用期間が見込まれること
・ 学生でない(夜間学生を除く)
※上記すべてを満たす
<雇用保険の加入条件>
・週あたりの所定就業時間が20時間以上
・31日以上、当社で継続した就業が見込める
※上記すべてを満たす
<健康診断の受診条件>
・1週間あたりの所定労働時間が30時間以上
・受診当日において、当社との雇用契約が継続している
・受診当日において、当社を通じて全国健康保険協会に加入している
※上記すべてを満たす
※健康相談は毎月1回(無料実施)
<産前産後休業の取得条件>
・産前6週前(双子以上の妊娠の場合は14週間前)より産後8週の期間で取得可能
<育児休業の取得条件>
・雇用期間が1年経っている
・申請日から1年以内に雇用関係が終了することが明らかでない
・1週間当たりの所定労働日数が3日以上
・休業期間は子どもが1歳に達するまで
・保育所へ入所できないなど特別な理由がある場合は、1歳6ヶ月まで休業を延長可能
・1歳6ヶ月まで延長してもなお同様の状態であれば、2歳まで延長可能
<介護休業の取得条件>
・雇用関係が6ヶ月経っている
・1週間当たりの所定労働日数が3日以上
・要介護状態にある対象家族1人につき、最大3回まで分割して介護休業を取得可能
※要介護状態:2週間以上の期間にわたり常時介護を必要とする状態
まとめ
福利厚生に関して、派遣社員と正社員の差はありません。派遣社員として働く方も、社会保障や有給休暇などの福利厚生を得ることが可能です。
キャリアリンクでも、法定福利厚生・法定外福利厚生を提供しています。スキルアップ可能な福利厚生も活用できるので、将来的なキャリアを見据えた働き方も可能です。